竹内栖鳳展のもう一つの見どころ - 打掛

受付を済ませて右側へ進み、1階ギャラリーでスケッチや写真、蔵書など栖鳳の学びの足跡をご覧いただいた後、エレベーターで2階へあがり、いよいよメインの展示会場へとお進みいただきます。

2階へ到着し、エレベーターを降りて右側へ進み、案内に従って自動扉を過ぎるとすぐ正面に、長女 園の輿入れに際し、父栖鳳自ら絵筆をふるった打掛が展示されています。およそ100年前の1919(大正8)年に披露された後、人目に触れることはなかったのではないでしょうか。栖鳳の愛娘に向けた深い想いを感じることができる貴重な作品です。

20141109竹内栖鳳展のもう一つの見どころ 打掛 (1)2階入り口自動扉よりエントランスを臨む

20141109竹内栖鳳展のもう一つの見どころ 打掛 (2)第2展示室よりエントランスを臨む

 

12月14日まで、“幻の油絵”公開で話題の「生誕150年記念 竹内栖鳳」を開催しています。ぜひお越しください。

うみひこ

竹内栖鳳展のもう一つの見どころ - 第五展示室

当館は、展示をひと通りみたあとロビーにもどってくる順路になっています。
そこで何となく展覧会を見終わった気分になるのですが、受付を正面に見て左側にもう一つ、第五展示室がございます。

入り口のガラス扉から部屋をのぞくと、中は少し暗く様子がよく見えませんが、どうぞ自動扉『開く』のスイッチを押してください。この部屋では、いろいろな角度から作品をご堪能いただけるよう、特に工夫を凝らした展示を試みています。

20141108竹内栖鳳展のもう一つの見どころ 第5展示室 (4)畳の間に屏風を展示

20141108竹内栖鳳展のもう一つの見どころ 第5展示室 (1)栖鳳作の茶道具で茶室を再現

20141108竹内栖鳳展のもう一つの見どころ 第5展示室 (2)床の間を模して作った展示ケース

20141108竹内栖鳳展のもう一つの見どころ 第5展示室 (3)栖鳳が絵付した珍しい器物類の展示

 

12月14日まで、“幻の油絵”公開で話題の「生誕150年記念 竹内栖鳳」を開催しています。ぜひお越しください。

うみひこ

展覧会の1枚 《スエズ景色》

11月1日、ついに「生誕150年記念 竹内栖鳳」展が開幕いたしました。
近代日本に大きな足跡を残した画家・竹内栖鳳の多彩な表現世界を、彼が描いたさまざまな作品からご覧いただける展覧会となっております。

本展には、今まで所在不明であった竹内栖鳳の作品の数々が出品されます。これら幻の逸品といえる作品の中でも、特に展覧会の目玉として取り上げられるのが、《スエズ景色》と題された作品です。

UMI34

まず驚かされるのが、この絵が油絵の作品であるということです。また描かれる主題も、画題からすればスエズ運河周辺の情景を描いたものとされており、なんとも異色です。竹内栖鳳に対する一般的なイメージは、瀟洒な絵を描いた日本画家というものでしょうが、この作品は、それとはかけ離れています。画面右下に記される落款(サイン)がなければ、本当に栖鳳がこの絵を描いたと信じることはできないでしょう。

UMI34
作品右下の落款。「辛丑(1901年)十一月 栖鳳写」とあります。

いったいこの作品は、どのような経緯で生まれたのでしょうか。

《スエズ景色》は、1901年(明治34)に描かれました。この前年、栖鳳はパリで開催されている万国博覧会を視察するため、およそ半年の間、ヨーロッパを巡る旅に出ました。栖鳳はこの旅の道中、スエズ運河を通っており、その様子を「紅海近傍は広漠たる沙土天に連り、亞刺比亞(アラビア)・亞弗利加(アフリカ)の間を通過せる蘇士(スエズ)の運河に入りて駱駝の遊べるを見る。又両岸は狭くして船を並べて通過することを許さず」と、家族に宛てた葉書に記しています。この時の経験が栖鳳にインスピレーションを与えたことは、想像するに難くはありません。

20141104展覧会の1枚《スエズ景色》(3)
ヨーロッパに向かう途中で栖鳳が家族に宛てた絵葉書(1900年9月12日 海の見える杜美術館)。スエズ運河を通ったことが記されています。

また、栖鳳がヨーロッパで収集した写真からの影響も、この作品について考える上で重要です。栖鳳はヨーロッパ視察の際、数多くの写真を買い集めましたが、この中に《スエズ景色》と非常に良く似た構図のものが存在するのです。栖鳳は写真を絵画制作における有用な資料と見なし、帰国後から積極的に活用しています。

20141104展覧会の1枚《スエズ景色》(4)
栖鳳が渡欧中に入手した写真。右下にはフランス語で「ナイル川とピラミッド」と書かれています。(海の見える杜美術館)

この作品は、1901年に京都で発会した洋画団体の関西美術会(後の関西美術院)に出品されました。栖鳳がヨーロッパから帰国したのが同年2月末ですから、帰国からわずかな期間でこの作品を描き上げたわけです。ヨーロッパ視察から帰ってきた栖鳳の興奮をみずみずしいままに凝縮した作品が、この《スエズ景色》である、ということができるでしょう。

この作品は、関西美術会出品後、栖鳳を支援していた実業家の柴田源七が所蔵していました。その後は展覧会に出品されることもなく、その所在も不明となっていましたが、近年当館の所蔵となり、このたびの公開となりました。

《スエズ景色》が実に113年ぶりの一般公開となる今回の展覧会を、お見逃しなきよう、ぜひ展覧会場に足をお運びください。

田中伝

竹内栖鳳展のフラッグが取り付けられました

10月19日のブログでちらりと見えていますが、
20141023竹内栖鳳展フラッグ (1)
街灯に竹内栖鳳展のフラッグが取り付けられました。
20141023竹内栖鳳展フラッグ (2)
美術館の周辺が、だんだんと華やいできました。
20141023竹内栖鳳展フラッグ (3)

11月1日より、113年ぶりに“幻の油絵”公開で話題の「生誕150年記念 竹内栖鳳」展を開催いたします。ぜひお越しください。

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うみひこ

竹内栖鳳展に向けて改装中

竹内栖鳳展に向けて、改装が進んでいます。
20141022竹内栖鳳展に向けて改装中 (2)
いつもの空間が、ガラッと変わる予感がします。
20141022竹内栖鳳展に向けて改装中 (1)
展示ケースの中に床の間?

 

11月1日より、113年ぶりに“幻の油絵”公開で話題の「生誕150年記念 竹内栖鳳」展を開催いたします。ぜひお越しください。

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うみひこ

NHKのニュースに栖鳳の油絵が取り上げられました!

NHKの8月30日のニュースに、113年ぶりの公開が決まった竹内栖鳳唯一の油絵《スエズ景色》が取り上げられ、当館の主任学芸員・田中伝が出演しました。

全国で放送されましたが、皆様ご覧いただけましたでしょうか?
テレビを見逃した方は、Googleで「NHK 栖鳳」で検索しますと、動画の見られるページが出てきます。是非ご覧ください!

あらかじめ告知することが出来ませんでしたので、かわりに取材風景をお届けいたします。

20140902NHKのニュースに栖鳳の油絵が取り上げられました! (1)
神妙な面持ち。

20140902NHKのニュースに栖鳳の油絵が取り上げられました! (2)
《スエズ景色》について熱心に語る。

20140902NHKのニュースに栖鳳の油絵が取り上げられました! (3)
不思議な角度で立っていますが、色々とポーズの指定があったのだそうです。

《スエズ景色》は11月1日から開催の「生誕150年記念 竹内栖鳳」展で公開されます。是非、展覧会で実物をご覧いただきたいと思います!

「生誕150年記念 竹内栖鳳」特設ページこちら
竹内栖鳳展 展覧会場 動画こちら
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森下麻衣子

竹内栖鳳の油絵、113年ぶりに公開!

竹内栖鳳の油絵作品《スエズ景色》は、幻の作品となっていましたが、高階秀爾氏(大原美術館館長)協力のもと入念な調査をおこない、このたび多くのメディアに取り上げられました。

20140829スエズ景色 記者会見 高階秀爾 (20)
記者会見の様子 高階秀爾氏
会場:海の見える杜美術館

本作品は11月1日から開催する「生誕150年記念 竹内栖鳳」展にて公開します。
113年ぶりに現れる、栖鳳幻の油絵をぜひ直接ご確認ください。また、竹内栖鳳展特設ページやブログカテゴリーの竹内栖鳳展にもいろいろな情報が満載ですので、どうぞご覧ください。

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うみひこ

 

生誕150年記念 竹内栖鳳  特別公開4  第四展示室

少しでも見ごたえのある展示をめざし、模型を作って検討を重ねています。
今回はいままでよりも少し大きめに、実際の1/20サイズの模型を作りました。
カメラで撮影すると、それなりに臨場感があります。
20140813撮影 展示室模型 (3)20140813撮影 展示室模型 (4)

このたびご紹介いたします第4展示室は、展覧会の白眉ともなる部屋のひとつです。現段階では、重要な未公開作品が含まれるため、映像に映っているのは「羅馬之図」のみとなっております。

なお、8月の特別公開動画はここまでとなっておりますが、これまでご紹介いたしました展示室以外にも展示がございます。

1階ギャラリー                竹内栖鳳の蔵書、写真、スケッチ、手紙などを展示いたします。
2階エントランス            初公開品を含む栖鳳20代の作品を展示いたします。
2階ギャラリー                  栖鳳が描いた襖の部屋を実物大に再現いたします。
第5展示室                         栖鳳の工芸作品などを展示いたします。 多くの作品が初公開です。

それでは、展覧会開催までのあいだ、模型の映像をお楽しみください。

特別公開 「生誕150年記念 竹内栖鳳」第四展示室 動画

なお、映し出される作品は、出品予定の変更、期間中入れ替えの可能性があります。

うみひこ
「生誕150年記念 竹内栖鳳」特設ページはこちら

生誕150年記念 竹内栖鳳  特別公開3  第三展示室

少しでも見ごたえのある展示をめざし、模型を作って検討を重ねています。
今回はいままでよりも少し大きめに、実際の1/20サイズの模型を作りました。
カメラで撮影すると、それなりに臨場感があります。
20140813撮影 展示室模型 (3)20140813撮影 展示室模型 (1)

展覧会開催までのあいだ、模型の映像をお楽しみください。

特別公開 「生誕150年記念 竹内栖鳳」第三展示室 動画

なお、映し出される作品は、出品予定の変更、期間中入れ替えの可能性があります。

うみひこ
「生誕150年記念 竹内栖鳳」特設ページはこちら

生誕150年記念 竹内栖鳳  特別公開2  第二展示室

少しでも見ごたえのある展示をめざし、模型を作って検討を重ねています。
今回はいままでよりも少し大きめに、実際の1/20サイズの模型を作りました。
カメラで撮影すると、それなりに臨場感があります。
20140813撮影 展示室模型 (3)20140813撮影 展示室模型 (4)

展覧会開催までのあいだ、模型の映像をお楽しみください。

特別公開 「生誕150年記念 竹内栖鳳」第二展示室 動画

なお、映し出される作品は、出品予定の変更、期間中入れ替えの可能性があります。

うみひこ
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