海の見える杜美術館では、2024年3月16日(土)から、「生誕160年 竹内栖鳳 天才の軌跡」展を開催しています。近代京都画壇の巨匠・竹内栖鳳の、若い頃から晩年に至るまでの作品をご覧いただく企画となっております。
2014年に竹内栖鳳展を開催して以来、約10年ぶりの竹内栖鳳の特別展です。当館の主要な竹内栖鳳コレクションはもちろんのこと、他館からも栖鳳を代表する名品をお借りしての展示です。
この展覧会の見どころを、会期中に出来ればあと何回かブログでご紹介していきたいなと思っておりますが、とりあえず今回は、動物を得意とした栖鳳の猫を描いた作品《小春》(1927年)を特に見ていただきたい作品として挙げておきます。近くから見られるように展示していますので、ふわふわの毛並みの表現を確かめてみていただけばと思っております
竹内栖鳳《小春》 1927年(昭和2)
耳を伏せていて、猫の全然なついていない感じが描かれていて大変すばらしいです。
そしてこの展覧会に合わせてこの《小春》の猫が大変かわいいぬいぐるみになりまして、ショップで絶賛販売中です。ちなみに私は展覧会担当学芸としてちゃんと購入しました。
遊歩道でぬいぐるみ撮影。
《小春》は秋から冬にかけての暖かい日を意味していますので、作品では秋らしく小さな青い菊の花が添えられていますが、春の花も似合いますね。
当館の栖鳳の名品《羅馬之図》(1906年)も4月14日(日)まで展示しております。是非ご覧くださいませ。展示室内、一部作品を除いて撮影も可能です。
森下麻衣子