次回展「誘惑する風景―近代日本画探索―」が10月12日から開催予定です

今年の夏は夏好きにとってもなかなか手ごわい暑さで、秋の訪れを待ち遠しく思う今日この頃です。

少し先の展覧会のお知らせですが、海の見える杜美術館では10月12日から、冬季企画として「誘惑する風景―近代日本画探索―」展を開催いたします。当館が所蔵する近代作品の中から、風景を描いた作品をご紹介する企画…の予定です。

風景画、というと、どこが描かれているのか、そこに何があるのかを見るのも楽しみの一つですが、今回の展覧会では「なぜその風景がその時代に描かれたのか」という点も考えてみたいと思っています。

高橋史光 《室の津》1931年(昭和6)頃

今回の展覧会でも、近代の画家たちの力作が並ぶ予定です。是非ご覧いただきたい作品がいくつもありますが、高橋史光の《室の津》もそのうちの1点です。

高橋史光(1897~1970)は帝展を舞台に活躍した京都の日本画家で、この作品は兵庫県室津を描いたものと考えらえる作品です。これは第12回帝展に同画家が出品した《室の津》と同じ題材、同じ図様の作品です。明るい色彩と緻密な描写、細やかに描かれた女性たちの生活の様子や花々など、見ていて飽きない魅力的な作品です。

本作品はじめ、当館が所蔵する近代の風景画作品の数々をご紹介する予定です。現在の展示「美酒佳肴―絵で味わう美きもの―」もご好評いただいておりますが、次回展もよろしくお願いいたします。

※高橋史光画伯の作品について、現在著作権保護期間中ではありますが、今回、文化財の公開の目的のもと、本ブログ記事に掲載させていただきました。高橋史光画伯の著作権継承者の方は、お手数ではありますが、当館(mail:info@umam.jp ℡:0829563221)までご連絡くださいますようお願いいたします。