香水瓶の至宝 《香水瓶》フランス 1900年頃

「香水瓶の至宝 ~祈りとメッセージ~」展
2018年3月17日(土)から 開催です。
海の見える杜美術館の香水瓶コレクションから、選りすぐりの名品を展観いたします。香りと人類の歩んできた重厚かつきらびやかな歴史をご覧ください。

この作品の、高さは7.1cm。素材は水晶、ルビー、サファイヤ、ピンク・サファイヤ、エメラルド、金、エナメル彩です。

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うみひこ

香水瓶の至宝 《ネセセール》 イギリス 1760-1765年

「香水瓶の至宝 ~祈りとメッセージ~」展
2018年3月17日(土)から 開催です。
海の見える杜美術館の香水瓶コレクションから、選りすぐりの名品を展観いたします。香りと人類の歩んできた重厚かつきらびやかな歴史をご覧ください。

この作品の、高さは 5.6cm。素材は瑪瑙、ルビー、金、ガラスです。

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うみひこ

香水瓶の至宝展《ポマンダー》 ドイツ 1630年頃

「香水瓶の至宝 ~祈りとメッセージ~」展
2018年3月17日(土)から 開催です。
海の見える杜美術館の香水瓶コレクションから、選りすぐりの名品を展観いたします。香りと人類の歩んできた重厚かつきらびやかな歴史をご覧ください。

この作品の、高さは5.5 cm。素材は銀、銀に金メッキです。

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うみひこ

香水瓶の至宝展 《奉献用容器》エジプト 古王国時代

「香水瓶の至宝 ~祈りとメッセージ~」展
2018年3月17日(土)から 開催です。
海の見える杜美術館の香水瓶コレクションから、選りすぐりの名品を展観いたします。香りと人類の歩んできた重厚かつきらびやかな歴史をご覧ください。

この作品の、高さは 19.5cm。素材はアラバスターです。

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うみひこ

香水瓶の至宝 《香水瓶》フランス 1740年頃

「香水瓶の至宝 ~祈りとメッセージ~」展
2018年3月17日(土)から 開催です。
海の見える杜美術館の香水瓶コレクションから、選りすぐりの名品を展観いたします。香りと人類の歩んできた重厚かつきらびやかな歴史をご覧ください。

この作品の、高さは9cm。素材は金です。

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うみひこ

女子隊が活躍する西南戦争錦絵

当館の主要なコレクションである西南戦争錦絵の中から、薩摩軍兵士の妻子などで構成される女子隊が活躍する錦絵をご紹介します。

西南戦争は、明治10年(1877)に起きた西郷隆盛を首領とした薩摩軍(薩軍)と政府軍(官軍)との間の大規模な内乱で、日本最後の内戦と言われています。その戦況は、当時の新聞や新聞記事をもとに制作された錦絵を通してリアルタイムに庶民へと伝えられました。やがて記者が従軍するようになり西南戦争の新聞報道が過熱すると、錦絵の人気も高まりました。それとともに錦絵の中にも繰り返し登場する題材が出てくるようになります。今回ご紹介する女子隊を描いた錦絵(以下女子隊図)もその一つです。

当時の新聞には、薩軍の婦女子が薙刀を携えて戦地に奔走したこと(『郵便報知新聞』明治10年3月29日付)や、女性兵士の数は1000人ほどに及び、その中には西郷隆盛の妻娘もいたこと(『東京曙新聞』明治10年4月4日付)など、女子隊に関する記事が散見されますが、歴史的な裏付けはなくその存在は史実とはみなされていません(1)。それでも多くの浮世絵師が、これらの新聞の報道記事をもとに、自身の想像を加えた虚構の女子隊の姿を錦絵に描きました。

女子隊がいつごろから錦絵の中に登場したかは定かではありませんが、当館所蔵の錦絵の中で登場が最も早いものは、真匠銀光(しんしょうぎんこう)画《鹿児島新聞 木葉嶽(このはだけ)戦火之図》で明治10年4月11日の届です。

真匠銀光《鹿児島新聞 木葉嶽戦之図》 UMAM
真匠銀光画《鹿児島新聞 木葉嶽戦火之図》明治10年4月11日御届 出版人小森宗次郎

画面の右下には官軍と薩摩軍の激戦の模様が描かれ、画面の左上、八重桜が咲き乱れる小高い丘には女子隊の姿が描かれています。女性は色とりどりの着物を身にまとい、頭には白の鉢巻をし、肩に襷(たすき)をかけ、手には薙刀(なぎなた)を持っています。この白の鉢巻、襷(紅色が多い)、薙刀(または小刀)という姿は、絵師に関係なく多くの作品に共通しています。詞書には「夫に劣らぬ暴徒の激戦」や「女隊は必死に奔走なし」など女子隊の奮戦の模様が書かれています。

女子隊図は数多く制作され、戦争の終結まで書き続けられたことから、西南戦争錦絵の人気の題材であったと考えられます。

当館にも女子隊図が28点あります。絵の内容は、女性が集結している場面や奮戦する場面、夫や子の仇討ちをする場面など様々です。絵師をみると、月岡芳年(つきおかよしとし)や永嶋孟斎(ながしまもうさい)、楊洲周延(ようしゅうちかのぶ)など多くの浮世絵師が絵を手がけていますが、中でも明治期を代表する美人画の名手であった楊洲周延の作品は、当館所蔵の女子隊図の中で最も多く、20点あります。ここでは楊洲周延の作品の中でも、女性の立ち振る舞いや、着物や薙刀の色の鮮やかさなどが特に大胆で華やかな2作品をご紹介します。

楊洲周延《鹿児島征討紀聞》 UMAM
楊洲周延画《鹿児島征討紀聞》明治10年6月2日御届 出版人鈴木記

この錦絵では、詞書に「薩摩そだちの女武者」とある5人の女性が、官軍と船上で戦う様子が描かれており、左手後方では西郷隆盛や池上四郎(いけがみしろう)、淵辺高照(ふちべたかてる)など薩軍の兵士らが戦いの様子を窺っています。花や紅葉柄の着物をまとった3人の女性にはそれぞれ「越野柳」(こしのやなぎ)・「筋梨おさつ」(すじなしおさつ)・「円出おと子」(まるでおとこ)といった洒落をきかせた名前が付けられています。中でも画面中央の女性(円出おと子)は、船の縁に右足をかけ薙刀大きく振りかぶる派手な立ち回りで画面からは躍動感が伝わってきます。

楊洲周延《鹿児島戦争記聞》 UMAM
楊洲周延画《鹿児島戦争記聞》明治10年6月11日御届 出版人木曽直次郎

こちらも女子隊と官軍との戦いの場面です。手前では3人の「勇婦」が奮戦し、後方では西郷をはじめとする薩軍が官軍と戦っています。

画面中央の馬に乗り、手に薙刀を持つ女性は、画面右の官兵と対峙しており、当時錦絵で人気の高かった一騎打ちの構図となっています。また、画面左の官兵に首を掴まれている女性には「古野手花世」(このてはなせ)と語呂合わせの名前が付けられています。画面全体に咲き乱れる山つつじの赤、女性の着物や周囲を流れる川の青は、暗い背景と地面の茶色の中で一層際立っています。

女性を手前に大きく描き、西郷をはじめとする薩軍を画面の後方に小さく配する構図は周延の他の女子隊図にも見られ、周延の女子隊図の特徴といえます。

女子隊図の人気の理由については、現在のところ詳しいことはわかっていませんが、美人画としての需要の他にも、かわら版で好評だった女性の仇討ちを取り入れたこと(2)や、女性が奮戦する姿を描いたことは、当時の大衆に受け、女子隊図の人気につながったのかもしれません。

大内直輝

※西南戦争錦絵については以前のブログでも紹介しています。
西南戦争錦絵「奇星之実説」 https://www.umam.jp/blog/?m=201707
西南戦争錦絵「西南雲晴朝東風役者絵」 https://www.umam.jp/blog/?p=7636

(1) 大庭卓也・生住昌大『西南戦争 -報道とその広がり-』 P.10-12 久留米大学文学部 2014年
(2) 東京大学デジタルミュージアム『ニュースの誕生 かわら版と新聞錦絵の情報世界』
http://umdb.um.u-tokyo.ac.jp/DPastExh/Publish_db/1999news/index.html
(2017年11月16日閲覧)

香水瓶の至宝 《香水瓶》 イギリス 1755年頃

「香水瓶の至宝 ~祈りとメッセージ~」展
2018年3月17日(土)から 開催です。
海の見える杜美術館の香水瓶コレクションから、選りすぐりの名品を展観いたします。香りと人類の歩んできた重厚かつきらびやかな歴史をご覧ください。

この作品の、高さは8.2 cm。素材は軟質磁器、金属に金メッキです。

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うみひこ