もりひこ
追伸 ヒシ(菱)の紅葉がひろがっています
ジュウガツザクラ(十月桜)が咲いています
ヒシ(菱)の紅葉が始まりました
街道が好きです - 里程標
私が通勤に使っている道の、電柱の陰に隠れた「里程標」が気になっています。
赤い矢印の先の石柱です
この通りの道幅は、大体4.5m、「里程標」の場所ほかところどころ約6m、写真のようにデコボコした形状になっています。江戸時代、西国街道に定められた二間半(約4.5m)の道幅が保たれているので、もしかしたらと思い江戸時代の古地図を参照してみると、西国街道はもう少し南側を走っていて、この道は当時もバイパスのような役割を果たしていたように見えました。
「里程標」の歴史は、明治20年代の宮内村県道改修工事(『廿日市町史 資料編Ⅴ』廿日市町1983)や、約400m東に建つ「道路開通記念碑」(明治27年記)などとあわせて考えてみる必要がありそうです。
「里程標」の下は地中に埋もれて読めない字がありますが、今から125年前、1891年に建立されたことは、わかりました。
右:明治廿四年五月建之 宮内
正面:距 廿日市里程標 壹
左:距 廣島里程元標 四里拾七丁廿四間(約17.6km)
ちなみに、廣島里程元標のあった場所(原爆ドームの近くです)から、現在の宮島街道を通ってここまでの距離は、google map の計測では16.5kmでした。
この「里程標」は、宮内交番の横の川沿いの道を西におよそ800m進んだところに建っています。
大野村⇔宮内村
街道が好きです - 道路開通記念碑
街道が好きです - 道標(畑口橋交差点)
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もりひこ
リニューアルオープンに向けて奮闘中!
お気に入りの写真が撮れました。
展覧会構成中の学芸員森下さんの雄姿!
「#$%&‘+*@!!! (◎_◎;)」 頻繁に聞える森下さんの呻き声!
うみひこ
センニンソウ(仙人草)の花
キンモクセイ(金木犀)とギンモクセイ(銀木犀)
中国版画の素材分析調査
以前もご紹介しました通り、海の見える杜美術館では、東京芸術大学の研究チームのみなさんと、長い時間をかけて、作品に使われている紙や絵の具の調査分析をしています。
今回は、
という、やたら難しい名前の、とても精密な分析機器を美術館に持ち込んで調査をしました。全部合わせると立派な家が建つくらい、高価な機械だそうです。
これで何を調べるかというと、
①のXRFは、とても弱いエックス線を当てて、反射してくるエネルギーを測り、どのような元素が作品にあるのか大まかに判断します。1つのポイントを計測するのに1分ぐらいかかります。
②のXRDFは、エックス線を当てる角度を何十回も変えて照射して、その反射してくるエネルギーを測るので、1つのポイントを計測するのに約30分もかかります。これで元素と原子の並びが分かるそうです。
③のFTIRは、赤外線を物質にあてて、反射パターンの特徴を読み取って物質を特定します。
これまで、紙の繊維や絵の具の粒子の拡大撮影、赤外線撮影、紫外線撮影もしています。これから、科学の目でみたデーターを全部合わせて分析します。気の遠くなるような作業ですが、紙や絵の具などについて、わからなかったことが分かるようになり(それでもわからない材料もあります!)、作品の制作地、制作年代、制作技法など謎の解明につながるかもしれません。
結果が出たら、またご案内します。
写真右から、木島隆康先生、桐野文良先生、塚田全彦先生、大久保早希子先生、ここには写っていませんが半田昌規先生。丸3日間、部屋にこもりっきりで調査にあたりました。
おつかれ様でした。そしてこれからよろしくお願いします。
うみひこ
「三井寺」絵巻との再びの出会い 小林健二
先日、久し振りに海の見える杜美術館に所蔵される「三井寺」絵巻を手にとって見る機会を得た。秋の名曲である能「三井寺」の物語を幅17、5センチ、長さ6メートルに描いた愛らしい小絵巻で、私が芸能の絵画化を研究するきっかけとなった作品である。
作られたのは室町末期であろうか。この時は豊臣秀吉が愛好したことによって、諸大名が能を稽古し自ら演じた、ちょっとした能ブームの時代であった。その隆盛を背景としてこの絵巻も作られたのであろう。
今回、ゆっくり拝見して、能のストーリーに忠実ながら、三井寺の月見の情景を膨らませたり、舞台では見られない主人公の悲しみや喜びが描かれていて、あらためて素晴らしい絵巻であることを確認した。この出会いの後で、同じような能を絵巻にしたものを探し求めたが、その例はきわめて少ない。
海の見える杜美術館にはこれも能の名曲「松風」を描いた「松風村雨」絵巻もある。これは絵本を絵巻に改装したものであるが、やはり貴重な作例で、こちらもじっくり見ることができた。至福の時間とはまさにこのことである。
現在、美術館は改装中であるが、リニューアルしたら絵巻・絵本の展示も予定されていると聞く。その時にはまた来よう。もちろんこれらの絵巻・絵本との再会を期して……
三井寺
松風村雨
小林健二先生(国文学研究資料館 教授)と、ともに絵巻を見る時間は本当に楽しいひと時でした。当館が所蔵する「三井寺」絵巻や、「松風村雨」絵巻が、能を描いた作品としてどのように重要であるかも、丁寧に教えていただきました。先生の研究が発表になりましたら、改めて紹介したいと思います。
さち